第56代横綱若乃花
「若乃花」というと、年配の方でしたら昭和30年代に活躍した、“相撲の鬼”と呼ばれた初代若乃花を思い出すでしょうし、最近では“若貴兄弟”のお兄ちゃんということになるでしょう。お兄ちゃんの方は若乃花としては3代目に当たりますが、私の場合は2代目の若乃花の印象が今でも強く残っています。2代目は昭和50年代半ばに活躍した、第56代横綱です。
この人、私が相撲を観出したときに初めてファンになった力士だったりします。昭和53年といえば大横綱北の湖(現在の理事長ですね)が5連覇を成し遂げた年ですが、その年の夏場所後に横綱に昇進し、北の湖のライバルとして台頭してくるんじゃないかと期待されていました。実際、その年の九州場所では全勝優勝を成し遂げましたし、北の湖と同い年ということもあって、それまでの輪島に変わる新たなライバルになりえる存在でした。
ところがその後怪我や成績不振があってあまり優勝回数も伸びず、北の湖より先に引退してしまいました。特に“大ちゃん”こと朝潮(こちらは高砂親方ですね)や富士桜といった押し相撲を得意とする力士にはよくやられていましたね。同じ高砂部屋の高見山には分がよかったんですけど、横綱でも取り口の悪い相手というのはいるようで、その後では大乃国と板井というのがありましたね。そんなわけで、北の湖と力を二分するところまでは行きませんでした。
引退後は間垣親方として部屋を独立、間垣部屋を開き、関取を何人か育てていますが、今年に入り入ってから弟子に対する体罰の事件が発覚したあたりから雲行きが怪しくなってきました。そして今回の若ノ鵬の不祥事ですが、親方も脳梗塞を患うなど、最近報道の前に出てくるときの姿を見ると、あまりの痛々しい姿に正直つらいものがあります。現役時代は颯爽とした取り口で北の湖に勝った姿を見ているだけに、師匠および部屋の今後が大変気になります。
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